前回の記録
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退院後
きずテープ
手術の傷跡はそのままにしておくと肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)やケロイドになる可能性が高いので、予防のためにテープを貼るよう指導された。
上記のLサイズを3か月と言われたが、長めの半年ほど貼り続けた。結果見事に肥厚性瘢痕となり、術後2年経過した今もまだ赤黒く傷は残っている。このことについては下記の説明を見てあきらめがついた。
prs.med.keio.ac.jp
個人の体質によること、下腹部は発生しやすい箇所であること、そして「皮膚にかかる力学的緊張」。今回の場合は術後、引っ込んでいた腹が生活と共に通常状態に戻っていき、張り出していくほど傷の裂け目が広がっていくことを指しているのだと思う。確かに力学的に緊張している。
肥厚性瘢痕の治癒には長い年月を必要とし、長いと5年かかることもあるようだ。
2週間の自宅待機
会社には1か月の休養を申し出ていたため、退院後は2週間ほど自宅でのんびり過ごしていた。だが1週間ほどすぎたころ38度以上の急な発熱。医院に連絡したが、土曜日の夕方で誰も応答しない。仕方がないので、とりあえず解熱剤を飲んで横になった。
日曜日に熱は下がったものの、不安はぬぐえず月曜日医者に向かう。時期が時期だけにコロナを疑われ、初めてのPCR検査。鼻の奥まで棒を挿入されツーンとする。しかし、退院後一歩も外に出ることなく引きこもっていた人である。結果はもちろん陰性。そうなると手術創の炎症や感染による発熱を疑うようだが、現段階で熱は下がっているし傷跡も問題ない。結局原因はわからず、様子を見ることになった。
帰り際、土曜日の夜に発熱したことを聞いた看護師さんが、緊急連絡先を渡していなかったことを謝ってきた。ナースコールの件といい、ぞんざいに扱われているようでもやもやする。
その後は異変が起こることもなく無事2週間の療養を終え、1か月ぶりの社会復帰を果たした。退院時には傷の痛みもなく事務仕事であれば復帰できるような気になってしまうが、婦人科系の病気は甘く見るとあとから怖いことになる。やはり2週間しっかり療養をとって正解だと思った。
術後1か月検診:肉芽を焼く
内診したところ、膣壁に肉芽(にくが)が形成されていた。放置しておくと不正出血するなど弊害があるとのことで、焼いて処置することになった。処置名は「子宮膣頚管部薬物焼灼法」。腹部に鈍痛はあったが、子宮内膜を削られたときに比べたら何てことない。
内診後、手術の際に看護師さんが撮影していた例の写真を見せてもらった。よく確認することができなかった筋腫のほか、今回の手術でもっとも盛り上がったであろう摘出の瞬間が激写されていた。なんか腹の上にやぐらが組まれて、一本吊りされているんだが? 「あなたのは大きすぎて手で取りだせなかったからサ、こういうことしたんだよ」ということらしい。この大仕掛けにショックを受けないよう寝かせられたのか、と納得。
治療費の合計
上記以降、3か月、半年と定期的に診察を受け、術後1年半経過した現在。筋腫の治療開始時から飲み続けていた漢方薬も卒業となり、以降は1年後に受診すればよくなった。やっとひと段落ついたので、ここまでかかった費用の概算を出してみた。保険料は3割負担。
診察費(2020年5月~2024年5月)
リュープリン治療2クール+α 計16回
179,920円
薬(期間同上)
44,480円
MRI(2回)
17,500円
手術(1回)
132,460円
合計 374,360円
40万円まではいかなかった。手術を必要とする病気の治療費としては妥当なところなのか?
子宮筋腫手術後の性行為
これは気になる人も多いのではないかと思う。ネットには1か月後にはOKという情報も見られたが、私は医者がOKを出しても大事をとって半年間おとなしくしていた。結論から申し上げると、なんら問題ない。普通に濡れるし普通に抜ける、性交痛なしペペ不要。
ただ女性の場合、セックスは気持ちによるところも大きいから一概には言えない。私は女性性にアイデンティティの重きを置いていないこともありこうしてあっけらかんとしているが、もしパートナーが子宮筋腫の手術をする予定で当ブログにたどりついた方がおられるのであれば、どうかとことん甘やかして優しくしてあげてほしい。あなたに見せなくとも、彼女は肉体的にも精神的にも傷つき疲弊しているのだから。
以上、いいことを言ったところで記録を終えることにする。こうして4年間を振り返ると長かったような、そうでもないような、のど元過ぎればというやつだろうか。ああそうだ、傷跡がまだ完治していない。何年かかるかわからないが、きれいになったらまた追記したいと思う。
最後、婦人科にまつわる大事なことを一つ。洗っていないのに予定になかった内診をされて恥ずかしいと思ったことはないだろうか。私はある。薬をもらうだけの日だと思っていたのに診察台へ行くよううながされ、つい「えええ今日洗ってこなかったのに」と心の声を口に出してしまったら、一瞬きょとんとした顔をされたのち爆笑された。あげく「そんなのどうでもいいから早く行って」と本当にどうでもいいような口調で言われ、看護師さんからは「気持ちの問題だよね」と慰めるようにフォローされた。医者は紙がついていようがいまいがちっとも気にしていないので、堂々と足を広げよう。